最近パリで大流行中の自然派ワイン(vin nature)とはどんなワイン?
他のワインと何が違うの?
「有機ワイン」や「オーガニックワイン」って?など、それぞれの違いを紹介します。
Contents
◾自然派ワイン(Vin nature)って何?
自然派ワインとは、出来る限り自然のままの製法で作られたワインで、「ビオ・ワイン」、「ヴァン・ナチュール」(仏:Vin nature、英:Natural wine)とも呼ばれます。
同じ地方の同じブドウを使っても味わいが千差万別で、ワインを飲みなれた人でも驚く用な体験や感動を与えてくれる、魅力的なワインです。
原料となるブドウは、農薬や科学肥料が使用されない有機農法で育成されることが前提で、醸造過程でも様々な条件があります。

〈自然派ワインと呼ぶための条件 〉
自然派ワインの定義について、実は多くの異なった見解が存在し、詳細が未だ定まっていません。製造者によっての「自然」の程度や意味の捉え方が違うことや、国や地域によっての環境が違うため、様々な解釈に基づく製品が市場に出回っています。
ただ、概ね要求される条件はこちらです。
ブドウの育成から収穫まで
- 有機農法で栽培(ただし、石灰硫黄合剤やボルドー液などの自然に存在する物質を用いた薬剤を使うことは可能)…ビオロジック農法
*ボルドー液:硫酸銅石灰の混合溶液
- 手摘みによる収穫
- 少量生産
- ブドウの遺伝子操作をしない
醸造から瓶詰めまで
- 二酸化硫黄などの酸化防止剤を無添加、もしくはごく僅かに抑える
- 収穫時にブドウに付着している野生酵母をそのまま利用する
- 補糖、補酸を行わない
- 無濾過、無清澄、無着色
- その他、特殊な醸造技術を用いない

〈ビオディナミ(仏:Vin biodynamique)とは?〉
自然派ワインの条件を満たし、更にスピリチュアルな要素の強いバイオダイナミック農法が適用されたワインをビオディナミと呼びます。
*バイオダイナミック農法とは、ビオロジック農法に加え月や星の運行などを農作業に取り入れ、植物本来の力を引き出すビオディナミ農法のことです。
ブドウの有機栽培にはいくつか方法がありますが、EU法では厳密な規定を3年以上守ってブドウを栽培した場合に、認証資格が得られます。この農法によって生産されたブドウのみを使用してワインを作った場合「有機ワイン」という表記が可能になります。
「リュット・レゾネ」(減農薬農法)は農薬や科学肥料を最小限の使用にとどめたもので、有機ワインと表記できない。
〈オーガニックワインとは?〉
有機農法を採用してしていても醸造過程で何らかの添加が行われたり、調整を加えられたワインをオーガニックワインと呼びます。

◾自然派ワインと他のワインの違いは?
自然派ワインは人工酵母を使わない為、土地の良し悪しが現れやすくテロワールに忠実な、ブドウ本来の美味しさを感じることが出来るワインになります。
酸化防止剤を用いないことによって品質にバラつきが出る傾向があり、保存期間も通常のワインに比べて短く、デリケート。
自然派ワインは原料のブドウから丁寧に作られる為、コストが高く出荷本数も少ない。
「無添加ワイン」は無添加ですがブドウが自然農法で作られているかは判断がつかないので別物です。保存料を入れない代わりに加熱処理されフィルターで濾過もされています。

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