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◾フランスのムール貝
フランスのカフェやビストロではココット型の鍋や大きな器に、山盛りでムール貝の白ワイン蒸し(ムール・マリニエール)が出てくるのがムール貝の定番スタイル。山盛りのフライドポテトも一緒についてくるので、メニューにはだいたい「Moules Frites(ムール・フリット)」と書いてあります。

特に「モン・サン・ミッシェル」のムール貝は美味で、2006年7月に海産物として初めて、AOC(原産地統制呼称)を取得しました。
*AOC(アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ)とは、フランスの農業製品、フランスワイン、チーズ、バターなどに対して与えられる認証であり、製造過程および最終的な品質評価において、特定の条件を満たしたものにのみ付与される品質保証です。
モン・サン・ミッシェル湾のAOC養殖ムール貝は、他の地域のものとは一線を引いた扱いで、最高品質のムール貝です。身はオレンジがかったクリーム色でとろけるような食感。甘みのとコクが豊かな味わいが特長です。殻は小ぶりですが身がつまっていて味が凝縮しています。7月から2月くらいまでがシーズンです。
◾ムール貝のスープの作り方
輸入のモン・サン・ミシェルのムール貝も日本で手に入りますが高いので、国産のムール貝でも美味しく作れます。ムール貝など貝類はいたむのが早いので臭いの悪くない新鮮なものを選び、早めに使いましょう。
食べごたえもあり、スープとパンだけでも軽食になります。
<マリニエール>
350g ムール貝(大きさにもよるけど12~15個位)
2片 にんにく
80g 白ワイン
適量 タイム、ローリエ(無くても可)
<スープ>
1片 にんにく
15g 無塩バター
3g カレー粉(サフランでも可)
1/4個 玉ねぎ
1/3本 ニンジン
1/3本 長ネギ(ポワロー)
100g ひよこ豆(水煮缶)無くても可
15g 薄力粉10g チキンコンソメ
50g 生クリーム
適量 塩
適量 ハーブ(パセリのみじん切り、セルフィーユ、パクチー、ディル、など)
適量 ピマンデスペレット
*ハーブ類は下を少し切って水につけてシャキッとさせておく。
①ムール貝を洗う。ボールに入れて流水しながらからをこすりあわせるよう、良く洗う。足糸という髭のようなものがあるので抜きます。(フランス人は気にしないのでほぼ抜きません。)
②マリニエールを作る。にんにくは皮を剥き潰しておく。蓋の出来る鍋を熱してからムール貝、にんにく、タイム、ローリエ、白ワインを手早く入れ蓋をします。ムールの殻が開いたらすぐにザルボールにあけます。このまま食べても美味しい。
*火が入りすぎると固くなるから注意。
飾り用のムール以外は殻からはずす。液体には細かい砂があるのでリードペーパーで濾しておく。→A
③スープを作る。にんにくはみじん切り。玉ねぎ、ニンジン、ネギは1センチ角くらいに切る。
なるべく厚みのある鍋にバターを溶かしてにんにくを入れ、香りをだす。玉ねぎ、ニンジンを入れ塩1つまみして蓋して弱火にする。ネギも入れて焦げないように野菜の甘味と水分を出しながら、ゆっくり蒸し煮にする。水分がなかったら少し水を入れる。
野菜がまだ少しかたいかな?位になったら、火からはずしてカレー粉と薄力粉を入れ、全体に良く行き渡るよう混ぜる。火にかけながらだまが出来ないように混ぜる。そこにAを少しずつ入れてのばしていく。小麦粉とつないでいくように、入れては混ぜて、入れては混ぜてを数回繰り返して、だまにならないようにする。
ひたひたまで水を入れ、チキンブイヨンを入れて沸かす。沸いたら。アクをとってひよこ豆とクリームを入れ沸かして、塩して少しだけ薄めに味を整える。
ムール貝を入れ、ムール貝が暖まったら完成。ムール自体が塩分を持っている為、ここで再度味を調節して完成。
ムールから液体が出ていたらそれも旨味が濃いので入れる。
④器に盛り、ハーブをちぎる。お好みでピマンデスペレット(とうがらし)やパプリカパウダーをふる。

◾応用編
・カレールー入れて、焼いたイカや海老を入れて魚介風のカレー。
・液体を減らしてクリームパスタ。
など、美味しいベースが出来ればアレンジがききます。
ムール貝が手に入らないなら、アサリでも美味しく作れます。
◾国産のムール貝はこちらで買えます
*現在モンサンミッシェル産のムール貝は入荷がありません。